こんにちは、パーソナルトレーニングジムvisionです。
8月に入り猛暑が続いていますね🌞
熱中症の注意喚起として水分をよく摂りましょうと言われますがしっかり摂れていますか?
今回は効果的な水分補給の仕方をご紹介します。
厚生労働省によると、人間の体の約60%は水分で構成されており、体重60kgの成人男性の場合、約36kgが水分であるとされています。
体の状態を良好に保つために必要な水分ですが、下の表のように、わずか5%の水分が不足するだけで熱中症や脱水症状などの症状が表れます。
不足する水分量が増えるほど症状は悪化し、20%を超えると命に関わる危険性もあることから、健康状態が悪化する前に適切なタイミングで水分補給することが大切です。
不足している水分量 | 水分不足による症状 |
5% | 熱中症や脱水症状などの症状が表れる |
10% | 筋肉の痙攣、循環不全などが起こる |
20% | 死に至る |
それでは、日常のどのタイミングで水分補給をすべきなのでしょうか。おすすめのタイミングとして、以下の5つが挙げられます。
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ここからは、なぜこの5つのタイミングで水分補給した方がよいのか詳しく説明します。
人間は就寝中にも呼吸や皮膚からたくさんの水分を失っています。起床時にコップ一杯の水を飲むだけでも、寝ている間に失った水分を補うことができるので、毎朝の習慣として取り入れてみましょう。
また、就寝中の脱水状態を予防するためには、就寝前の水分補給もおすすめ。ただし、就寝直前にたくさんの水分を摂取してしまうと夜間の尿意で睡眠の質が悪化することもあるため、飲む量はコップ1杯程度を目安にしましょう。
運動の種類や強度などにもよりますが、運動中は汗などで通常よりも体内の水分を失う量が多くなります。15~30分に一度、汗の量に応じて200~250mL程度を目安にこまめに水分補給することが大切です。
また、夏場のように暑い時期に運動すると、熱中症になる危険性が高くなります。熱中症になるほど水分を失ったり体温が上昇している場合は、水分だけでなく塩分も失われています。短時間で多量の汗をかいた場合は、電解質バランスが整えられた経口補水液を飲むのが理想的です。スポーツドリンクでも、ある程度の塩分を補給することはできますが、糖分も多く含まれるので、飲みすぎには注意しましょう。
とくに入浴時に浴槽につかる場合には、前後で意識的に水分補給することも大切です。入浴中に失われる水分量は約800mLといわれており、入浴時間やお湯の温度によってはさらに多くの水分が失われることも考えられます。
また、半身浴やサウナでは、思った以上に体の水分が失われる危険性があるので、場合によっては入浴前後だけでなく入浴中の水分補給も必要になるかもしれません。
「アルコール飲料を摂取することで、水分補給もできている」と考える人もいるようですが、アルコールには利尿作用があるため、水分補給には適していません。アルコール飲料は飲んだ量以上の水分が尿として排出されることが多く、ビールを10本飲んだ場合では11本分の水分が排出されるといわれています。
アルコールを摂取すると眠気や酔いといった症状が起こるので、場合によっては水分補給することなく就寝してしまう人も…。就寝中にも呼吸や汗などで水分が失われることを考えると、起床時にはいつも以上に脱水状態になっているかもしれません。アルコールを飲む場合は通常より多めに水分を摂取するように心がけましょう。
タイミングも重要ですが、より適切に水分補給するためには、いくつか注意すべき点があります。以下の5つのポイントを意識して水分補給をすると良いでしょう。
厚生労働省によれば、体重60kgの成人男性が1日あたりに必要な水分量は2.5L。そのうち、食事で摂取する水分や、体内で生成される水分を除くと、飲み水として必要な水分量は1.2Lとなります。
通常、人間は24時間を通して呼吸や皮膚などから水分を排出し続けています。水分補給の時間と摂取する水分量を厳密に設定する必要はありませんが、1.2Lを目標に、なるべく時間帯を分けてこまめに水分補給を行うのが理想です。
先ほど述べたように、夏場や運動時など、短時間にたくさんの汗をかいたときには、水分と同時に塩分の補給も必要です。体内の塩分が不足している状態で水分ばかり摂取してしまうと、さらに体内の塩分濃度が低くなってしまい、思わぬ体調不良を引き起こしかねません。
そのような場合は、水分と同時に塩分タブレットや梅干しといった塩分を豊富に含むものを補給することで、体内の電解質バランスを保ちやすくなります。
水分補給をするタイミングを「のどが渇いたとき」と決めている人もいるようです。しかし、「のどが渇いた」と感じたときには、すでに体は脱水状態になっていることもあります。日常生活の中で水分補給をするタイミングを設けておくことによって、あらかじめ脱水状態を防ぐことも大切です。
また、高齢者や乳幼児など、のどの渇きを感じにくかったり周囲の人にのどが渇いたことを伝えにくかったりする人の場合、気づかないうちに脱水症状や熱中症になっていることもあります。身近に水分補給に配慮が必要な人がいる場合は、その人たちの水分補給もサポートできるようにしておきましょう。
水分補給として飲み物を選ぶ場合は、アルコールやカフェインといった成分が含まれていない飲料が適しています。
先にも述べたように、お酒を飲むと、摂取した水分量以上に尿として水分が排出されます。さらに、アルコールを分解する際にも水分を失うため、脱水状態をさらに進行させてしまう可能性があるのです。
また、カフェインにも利尿作用があるため摂りすぎには注意しましょう。コーヒーや紅茶、緑茶といった飲み物には、カフェインが多く含まれているため、尿として水分が排出されやすくなります。
これらの成分が入っていない飲み物で、おすすめなのは水です。水はカロリーがなく、余計なエネルギーを摂取してしまう心配もないため、普段の水分補給にはぴったりと言えます。
水分補給をするときは、飲み物の温度にも気をつけましょう。とくに、夏のように暑い時期やスポーツなどで体温が高くなっているときは、冷たい飲み物が欲しくなるもの。しかし、冷たい飲み物をたくさん摂取すると、必要以上に身体を冷やし、胃にも負担を与えてしまいます。水分補給をする場合は、できるだけ常温で飲むことがおすすめです。
ここでは、水分補給をするのに適したタイミングや飲み物、水分補給をする際の注意点について説明しました。
たとえのどが渇いてなかったとしても、人間は常に少しずつ水分を失っています。脱水症状や熱中症になってしまうと、症状によっては個人での対処が難しくなるため、日ごろからこまめな水分補給を心がけることが大切です。
ここで説明した内容を参考にして、適切なタイミングで水分補給をする習慣を身につけましょう。
<参考文献>
「健康のため水を飲もう」厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000205776.pdf)
「熱中症を防ごう」厚生労働省
(https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzenproject/concour/2016/sakuhin4/images/n077_2.pdf)
「熱中症対策のポイントは、水分補給だけでなく塩分補給!」一般財団法人 日本気象協会
(https://www.netsuzero.jp/learning/le01/case01-02)